Dolcetto d'Alba DOC / Cantina della Stazione(Fletcher)
ドルチェット ダルバ DOC / カンティーナ デッラ スタツィオーネ(フレッチャー)
【タイプ】赤ワイン【ブドウ品種】ドルチェット
【ヴィンテージ】2024年
【産地】イタリア・ピエモンテ州
【容量】750ml
【コメント】美しい花のような香りと、口の中で長く続く余韻、熟成したタンニンが層を成す。若い頃はネッビオーロのような厳格さを持合わせており、素晴らしい熟成ポテンシャルを示している。
【醸造方法等】エレガントなドルチェットの生産に適した優良区画、ブリッコ カプレ(アルバ)のブドウを使用。樹齢約65年の古木のため、収量は自然と制限される。ステンレスタンクで発酵、バリックで9ヶ月熟成。
【生産者】フレッチャー
【生産者について】バルバレスコのアペラシオン北西部、この地を象徴するタナロ川に沿うように広がるバルバレスコ村。その村の南部の麓に、長きにわたり荒廃していた旧駅舎がある。この歴史的建造物を改装し、自身のワイン醸造の拠点として蘇らせたのが、若きオーストラリア人醸造家、デイヴィッド・フレッチャーである。オーストラリアのアデレード大学で醸造学を修めたデイヴィッドは、ブルゴーニュ、次いでヤラ・ヴァレーへと渡り、醸造家としてのキャリアをピノ・ノワールからスタートさせた。そんな彼をピエモンテの地に導いたのは、とあるイタリアワインのマスタークラスで出会ったネッビオーロだった。ネッビオーロに魅了された彼はイタリアへの移住を決意し、バルバレスコの名門チェレットで収穫期の職に就くと、数年後には赤ワイン部門の責任者という大役を任されるまでの信頼を勝ち取った。外国人がランゲの土地に足を踏み入れ、ましてや畑を購入してワイン造りを始めるという道が平坦ではないことは想像に難くない。ランゲの土地や人々に対する深い敬意、そして何よりデイヴィッドのワイン造りとネッビオーロへの情熱が道を切り開いたのである。
デイヴィッドのワイン造りの神髄は、畑とブドウ樹のポテンシャルを最大限に引き出す徹底的なアプローチにある。現在の所有畑はわずか5.5haと限られており、ゆえに全行程において細部にまでわたる管理と調整を可能にしている。同じ畑であっても区画によるブドウの出来の違いを厳密に見極め、それらを単一畑のキュヴェとするか、あるいはブレンドに用いるかといった細かな調整を行う。また所有畑の50%は有機認証を取得しており、残りの畑も転換期にあるか、再生農業のアプローチをとっている。除草剤は使用せず、イタリアの法律で義務付けられている殺虫剤のみを年2回使用するに留めるなど、環境負荷を最小限に抑えた持続可能なブドウ栽培を実践している。そのアプローチはセラーでも同様だ。発酵は100%自然酵母で、ピエ・ド・キューヴ方式を用いる。自然酵母による発酵はその安定性に課題があるが、少量のブドウで発酵スターターを仕込むことで、自然酵母による発酵を安定的かつスムーズに実現できる。また大樽ではなくバリックを使用し、新樽は用いず最低でも10年以上使用された樽で熟成させるのがユニークな点だ。ワインを初期段階から大きなロットでまとめてしまうのではなく小ロットで管理することにより、樽ごとの微細な違いが独自の個性を生み出し、最終的なブレンドによって類まれな複雑さをもたらす。このように極めて緻密な管理を実践しているため、当然ながら生産本数は極めて限られており、あくまで丁寧な畑とセラー仕事から優れたワインを生み出すことに集中したいというデイヴィッドは、今後も生産量を大きく増やす予定はないという。今絶対に抑えておくべき生産者であるといえるだろう。
2024 ドルチェット ダルバ DOC / カンティーナ デッラ スタツィオーネ(フレッチャー)
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