Barbaresco DOCG "Faset" / Fletcher
バルバレスコ DOCG “ファセット” / フレッチャー
【タイプ】赤ワイン【ブドウ品種】ネッビオーロ
【ヴィンテージ】2022年
【産地】イタリア・ピエモンテ州
【容量】750ml
【コメント】 輝きのあるほのかにオレンジがかった色調。バラの花束、赤果実と黒果実のアロマは非常に凝縮していながらトーンの高い印象に加え、木の実や土のニュアンス。焦点が定まったアタックに、緻密なタンニン、しっかりとしたストラクチャが感じられる。スパイスやミネラルを要素が重なり、非常に持続性のあるフィニッシュ。Decanter 93p
【醸造方法等】バルバレスコ村のクリュ『ファセット』。南向き、標高245m、1995年植樹のブドウを使用。ステンレスタンクで発酵、バリックで24ヶ月熟成。生産本数1,267本。
クリュ “ファセット(Faset)” について
ファセットは、原産地呼称エリア全体の中でも最もよく知られたMGAの一つです。タナロ川に近いブリッコ・ファセット(丘の頂上部)から、カシーナ・ファセットを経てアジリとの境界に至るまで、変化に富んだ複雑な地形を有しています。ポーラMGAと一部を共有する南向きの大きな中央すり鉢状盆地が最も恵まれた立地ですが、カシーナとブリッコ・ファセットの間でも斜面の向き(日照条件)は大きく異なります。タナロ川を見下ろす部分や、バルバレスコの町に面した斜面は比較的涼しい気候ですが、そこにも高く評価されるブドウ畑が存在します。
ファセットのバルバレスコは通常、骨組みのしっかりした構造を持ち、しばしば力強い(やや荒々しい)タンニンが特徴で、アジリのワインほど洗練された香りの広がりは見られません。しかし、近年の新たな造り手による解釈によって、よりフローラルでエレガントな側面が引き出されるようになっています。
※アレッサンドロ マスナゲッティの資料を参照
【生産者】フレッチャー
【生産者について】ネッビオーロとの運命の出会い
バルバレスコのアペラシオン北西部、この地を象徴するタナロ川に沿うように広がるバルバレスコ村。その村の南部の麓に、長きにわたり荒廃していた旧駅舎がある。この歴史的建造物を改装し、自身のワイン醸造の拠点として蘇らせたのが、若きオーストラリア人醸造家、デイヴィッド・フレッチャーである。オーストラリアのアデレード大学で醸造学を修めたデイヴィッドは、ブルゴーニュ、次いでヤラ・ヴァレーへと渡り、醸造家としてのキャリアをピノ・ノワールからスタートさせた。そんな彼をピエモンテの地に導いたのは、とあるイタリアワインのマスタークラスで出会ったネッビオーロだった。ネッビオーロに魅了された彼はイタリアへの移住を決意し、バルバレスコの名門チェレットで収穫期の職に就くと、数年後には赤ワイン部門の責任者という大役を任されるまでの信頼を勝ち取った。外国人がランゲの土地に足を踏み入れ、ましてや畑を購入してワイン造りを始めるという道が平坦ではないことは想像に難くない。ランゲの土地や人々に対する深い敬意、そして何よりデイヴィッドのワイン造りとネッビオーロへの情熱が道を切り開いたのである。
畑とブドウの個性を活かす緻密なアプローチ
デイヴィッドのワイン造りの神髄は、畑とブドウ樹のポテンシャルを最大限に引き出す徹底的なアプローチにある。現在の所有畑はわずか5.5haと限られており、ゆえに全行程において細部にまでわたる管理と調整を可能にしている。同じ畑であっても区画によるブドウの出来の違いを厳密に見極め、それらを単一畑のキュヴェとするか、あるいはブレンドに用いるかといった細かな調整を行う。また所有畑の50%は有機認証を取得しており、残りの畑も転換期にあるか、再生農業のアプローチをとっている。除草剤は使用せず、イタリアの法律で義務付けられている殺虫剤のみを年2回使用するに留めるなど、環境負荷を最小限に抑えた持続可能なブドウ栽培を実践している。
そのアプローチはセラーでも同様だ。発酵は100%自然酵母で、ピエ・ド・キューヴ方式を用いる。自然酵母による発酵はその安定性に課題があるが、少量のブドウで発酵スターターを仕込むことで、自然酵母による発酵を安定的かつスムーズに実現できる。また大樽ではなくバリックを使用し、新樽は用いず最低でも10年以上使用された樽で熟成させるのがユニークな点だ。ワインを初期段階から大きなロットでまとめてしまうのではなく小ロットで管理することにより、樽ごとの微細な違いが独自の個性を生み出し、最終的なブレンドによって類まれな複雑さをもたらす。
このように極めて緻密な管理を実践しているため、当然ながら生産本数は極めて限られており、あくまで丁寧な畑とセラー仕事から優れたワインを生み出すことに集中したいというデイヴィッドは、今後も生産量を大きく増やす予定はないという。今絶対に抑えておくべき生産者であるといえるだろう。
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¥13,860価格
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