Vallagarina IGT Casetta "Majere" / La Cadalora
ヴァッラガリーナ IGT カゼッタ “マジェーレ” / ラ カダローラ
【タイプ】赤ワイン
【ブドウ品種】カゼッタ
【ヴィンテージ】2021年
【産地】イタリア・トレンティーノ アルト アディジェ州
【容量】750ml
【コメント】このワイナリーでは、昔からカゼッタ種のブドウを栽培しており、1970年代までは他のワイナリーでもブレンド用として広く使われていました。その後、この品種は忘れ去られてしまいましたが、カダローラでは決して見捨てられることはありませんでした。
　このワインは、特にスパイスの香りが強く、バニラのニュアンスも感じられます。熟成が進むにつれて、香りは革やチョコレートへと変化していきます。口に含むと、小さな赤い果実と甘いスパイス、そしてコーヒーの風味が広がり、温かくふくよかな味わいです。少しざらつきのあるタンニンは、素朴な料理や赤身の肉料理に理想的な組み合わせとなります。
【醸造方法等】トレンティーノ州のヴァッラガリーナにあるサンタ・マルゲリータ地区にある畑。単一畑「マジェーレ」で、広さは1.5ヘクタールです。南西向きの畑の土壌は、石灰岩の扇状地で粘土質、骨格となる石が多く含まれています。
　醸造は伝統的な赤ワイン方式で行われ、ブドウの果皮とともに約15日間かけて醸し発酵させます。発酵はステンレスタンクで行い、その後、小さなフランス産オーク樽で12か月間熟成させます。11月に瓶詰めされ、さらにボトルで1年間熟成させます。
　ワインの特徴としては、バニラを背景としたスパイスの香りが際立っており、熟成によって革やチョコレート、ミネラルの香りに変化していきます。口に含むとふくよかで、わずかに酸味があり、バランスの取れたエレガントなタンニンを持っています。10年以上熟成させても十分に楽しむことができるワインです。このワインは、サラミや生ハムを使った前菜、ミートソースのパスタ、キノコのリゾット、肉を使ったしっかりとした味付けの料理、または若くて風味豊かなチーズとよく合います。推奨される飲み頃の温度は18〜20℃。生産本数は6,000本。
【生産者】ラ カダローラ
【生産者について】過去20年間で、イタリアのブドウ栽培とワイン醸造の世界は、歴史的な変化を遂げました。かつてはほぼ地元での消費のためだけにワインを生産する「ブドウの文化」でしたが、それがグローバル市場向けのブドウ栽培へと移行したのです。これにより、ワイン造りは純粋な職人技から、より産業化されたセクターへと変貌しました。以前は、ブドウ畑の面積、品種、栽培方法、生産量、そしてワインの個性や価値といったものが、伝統的な地元のルールによって定められていました。
　ワイン製造業は新しいルールを導入し、その市場は今や世界規模です。生産されるワインは、より国際的で現代的な嗜好に応える必要があります。ワインが生産地の個性を表現することは、もはやかつてほど重要視されていません。今日重要なのは、世界の消費者の味覚と感情を満たすことなのです。産業的なワイン造りは短絡的で、継続的な変化と地域の伝統への無関心をその存在理由としています。しかし、このような均質化されたアプローチは、結局のところアイデンティティのない、そして本物の感動を呼び起こすことのできないワインを生み出すことになります。
　私のワイナリーは、「良いワイン」は、唯一無二の土地が持つ表現力と、そのブドウを加工する職人の技から生まれると、今も信じています。この信念は、自然と調和したエコシステムを前提としており、ワインの品質は、資源の再生と、それを将来の世代のために長期的に維持する能力に基づいています。ワインが映し出す土地は、私たちのワイン造りの伝統における古くからのつながりであり、今後もそうあり続けるでしょう。
　個人的には、現代の人々が食料を求める際には、その食べ物が生まれた場所、すなわち起源に強く結びつくべきだと確信しています。そして、それ以上に、生産者の倫理と技術にも結びつくべきだと考えています。だからこそ、自分の土地と仕事への愛情、人間的な規模の事業運営、そして世代を超えて受け継がれてきた知識と技術で、ブドウ畑で直接原料を管理することが、「良いワイン」を愛する人々に品質、起源、そして倫理的な健全性を保証し、「職人のワイン」だけが提供できる真の価値を生み出すことができると信じています。
「私のワイナリーは、「良いワイン」は、唯一無二の土地が持つ表現力と、そのブドウを加工する職人の技から生まれると、今も信じています。」
※ラベルにシワがあるボトルがあります。
ご了承の上、お買い求め下さい。