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『フォンガロ』まだまだ暑い夏後半におすすめ✨

  • 執筆者の写真: ラ・カンティネッタ多摩川 店主
    ラ・カンティネッタ多摩川 店主
  • 1 日前
  • 読了時間: 6分

 夏も後半戦🌞まだまだ暑さが続く季節におすすめな酸&ミネラルなスパークリングワイン🥂故内藤 和雄ソムリエの著書『土着品種でめぐる イタリアワインの愛し方』でも紹介されていましたね✨

 知る人ぞ知る銘醸地レッシーニ山脈の麓で、一風変わったこだわりを貫く彼らの魅力を、ブドウ品種の秘密と共にご紹介します!


『フォンガロ』というワイナリーのこと

 ワイナリーの歴史は1975年、故グエッリーノ・フォンガロ氏が故郷ロンカに戻ったことから始まりました。


 当時、この地域の農業は大手企業の下請け仕事が中心で、質の高さを追求する姿勢が見られなかったそうです。故郷の農業に危機感を覚えたグエッリーノは「残りの人生を愛する故郷に捧げよう」と決意。当時としては先駆けとなる有機栽培を掲げ、仲間たちとワイナリーを立ち上げました。

 彼はここで、強い酸味と豊富なミネラルを持つ地ブドウ「ドゥレッラ」を使い、瓶内二次発酵による高級スパークリングワインを造る道を選びます。

 グエッリーノ氏が去った現在も、その理念は脈々と受け継がれています。創業時から彼を支えてきたミケーレの娘タニタが、現在のワイナリーの顔であり魂です。


生産者タニタのメッセージ:

「火山性の土壌がドゥレッラ種の持つ頑なな酸味と出会う場所、ここに私たちのルーツがあります。1975年以来、私たちは自然のリズムに任せ、敬意と忍耐をもってブドウを栽培してきました。

 私たちの歴史は3つの大きな挑戦を中心に回っています。ドゥレッラという固有品種への専念、瓶内二次発酵スパークリングワインのみの追求、そして1985年から続く有機栽培です。今日でもルミアージュ(動瓶)は完全に手作業で行っています。

 アルポーネ谷で育った私は、この土地の伝統への深い敬意と世界への好奇心を胸に、自身のビジョンを推し進めています。私の目標は、私自身がドゥレッラに魅了されたのと同じように、誰もがこの品種に恋に落ちるようにすることです」フォンガロHPより。


輸入元より:

 グエッリーノ氏が開業時から右腕として頼りにしてきたミケーレの娘タニタは、今でも「グエッリーノの精神=フォンガロの哲学」と語ります。ドゥレッラ種が持つ強い酸とミネラルはメトド・クラシコに適しており、この土地にこの品種が遣わされたこと自体が神様からのメッセージである、そしてその宿命を全うすることこそがフォンガロの使命だと捉えられています。フランチャコルタとはまた異なるベクトルを持ち、非常に小規模なアペラシオンですが、ヴェネツィア共和国時代以前から続く歴史と個性を映し出す素晴らしいスプマンテです。


ドゥレッラってどんなブドウ?

 ここで少し、彼らが愛してやまない「ドゥレッラ(Durella)」という品種について。

 ヴェネト州の「レッシーニ山脈」周辺で育つ白ブドウで、名前の語源は「硬い果皮」からきています。皮が頑丈なので病気にとても強く、健康に育つタフなブドウなんです。

 最大の特徴は、なんと言ってもイタリア最高峰と言われる強い酸味。1970年代後半に見直されるまでは、酸があまりに強すぎるため「野性味がありすぎる山奥のブドウ」扱いをされていました。ですが、このパキッとした高い酸度としっかりしたエキス分こそが、瓶内二次発酵スパークリングワインにとって最強の武器になります。

 3年〜5年という長い年月をかけて酵母と一緒に瓶内で熟成させても、酸が力強いので骨格がまったく崩れません。時が経つにつれて、香ばしいトーストやナッツのような深みが加わり、上質なスプマンテへと変化していきます。

 土壌もユニークで、約4500万年前の火山活動で形成された玄武岩や凝灰岩が中心。そこにアルプスからの冷涼な風が吹き抜けます。この環境から、ライムや柑橘の爽やかさ、火打石のような鉱物っぽさ、そして口の中にじんわり広がる心地よい塩味が生まれます。

 生ハムやサラミ、魚介のフリット、熟成チーズと合わせると、強い酸と塩気が口の脂っぽさを綺麗に流してくれて相性抜群ですよ。内藤ソムリエの著書ではバッカラ アッラ ヴィチェンティーナと紹介されていましたね。

参照:Quattro Calici


現在日本へ輸入されている3種のワイン

 ワイン初心者の方にもイメージしやすいよう、それぞれの製造方法と味わいの特徴をまとめました。


※瓶内二次発酵(メトド・クラシコ)は、ワインをボトルに入れてから瓶の中で二次発酵を起こし、細やかな泡を生み出す製法です。途中でボトルを少しずつ回して澱を瓶の首元に集める作業(動瓶/ルミアージュ)や、集めた澱を取り除く作業(澱抜き/デゴルジュマン)を経て仕上がります。


【スパークリングワイン / ドゥレッラ 85%、シャルドネ 15%】

 手摘みしたブドウを冷却してから優しくソフトプレス、ステンレスタンクで20日間発酵。翌年4月に瓶詰めし、なんと48ヶ月(4年間)もの時間をかけてゆっくりと瓶内発酵させています。手作業で30日かけて澱を集め、澱抜きをして仕上げます。

 軽く黄色みを帯びたクリアな色彩。泡立ちは前年よりもしっかりした状態。この年イタリア中北部は特に収穫前の7月中旬〜8月に曇りと雨が多くなり、糖度が高まる段階で悪条件と重なった年でもあるが、タニタいわく「酸を主軸のひとつとするドゥレッラにとっては悪くない」年でもあった。ドゥレッラの特徴である凛とした酸味がキッチリと活かされた力強さを備えた内容となっています。


【スパークリングワイン / ドゥレッラ 100%】

 標高約600mの山にある畑のブドウを使用。絞った後、翌年5月までタンクの中で発酵時に出た澱と一緒に休ませます(旨味を引き出す工程です)。その後ボトリングし、こちらも48ヶ月間瓶内二次発酵。30日間の動瓶を経てデゴルジュマンされます。

 ドゥレッラを育て、スプマンテの生産者フォンガロが本来最も基本としているスプマンテ。この年は程よいボリュームもあり、パンやバター、ナッツの香りを放ち、マンゴー等のやや南国的な果物の味わい、トースト感を感じさせつつ、キリッとした酸味で引き締めている。歯切れの良さを保ちつつ、余韻も十分感じる。また、ドゥレッラらしいハーブ等の多様でデリケートな味わいを表現した仕上がりと言える。


【スパークリングワイン / ドゥレッラ 100%】

 手摘みで収穫後、12度の環境で丁寧に圧搾。一次発酵を終えた後、酵母と一緒に瓶へ。なんと84ヶ月(7年間!)という超ロングスパンで熟成と二次発酵を行っています。時間をかけて澱を集め、丁寧にデゴルジュマンされた特別な一本です。

 重心の低い厚みのある香りは、パンとトーストにも似たニュアンス。さらに黄色いフルーツとナッツの様な香りを放つ。泡立ちはしなやかでありながら、息の長い持続性を持つ。熟れたフルーツと心地よい酸味の融合が図られており、気品高く仕上がっている。また、程よいボリュームのある果実味らしく、ふっくらとした仕上がりが楽しめる。およそ2014というシビアな年だが、酸を帯びる事を強い個性としているドゥレッラ種の真価が発揮した内容と言って良いであろう。


一本一本に物語があり、この土地だからこそ生まれた味わいです。

酸味とミネラルがしっかり効いた泡が好きな方には、ぜひ一度試してみてほしいワイン達です!

フォンガロ-ドゥレッラ-Fongaro-Durella


 
 
 

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